メタルレビュー クレイドル・オブ・フィルス(‘19)「鬼女と野獣 -転生-」

CRADLE OF FILTH 「Cruelty And The Beast -Re-Mistressed- 」


CFDD619B-3436-4090-A511-033825709D67.jpeg


どこもかしこも、純粋な新作よりも過去の名盤の再発またはリマスター盤といったものが流行りのような今日この頃。WHITSNAKEとかも入手していたりするけど、今回は同じ英国代表でもまた畑が異なるwwヴァンパイア・メタラー CRADLE OF FILTH の名盤。


曲にせよアルバムにせよタイトルにDani のセンスが発揮する言葉遊びが元から備わっている要素ではあったが、今回のリマスター盤もまた”Mistress”という言葉遊びがつけられている。
オリジナルの発表から実に21周年ww
(20周年での予定が、過去メンバーの許諾もらうのに手間取ってしまって機を逃がしてしまったよう)

メタルの題材としてもVENOMやエックス(X JAPAN)らに取り上げられ、いまではFate G-O のエリちゃんwwで人気を博しているwwwハンガリーの殺戮者・Elizabeth Bathory をテーマとしたコンセプト作品、血の風呂に浸かるいかにもホラー・スリラーなジャケット、男声の怪しげなスキャットから始まる邪悪なオーケストレーション序曲から繰り広げられる一大BLACK METAL絵巻。個人的にも、今でもお気に入りの作品である。


批評家やファン、そして他ならぬバンドの当人たちから文句ばかり、というか文句しか出ないものww、
それがオリジナルでのサウンドの悪さ。
聞きようによっては劈きすぎて耳を傷めそうな高音域が強調されすぎたサウンドメイキング(特にDani のヴォーカルにおいて、おまけに音量バランスも最悪。Dani ほどの超高音デスヴォイスだとホント耳がつぶれそう)。ドラムスの音もスコスコ・パチパチという感じの軽さが目立ち重厚さに甚だ欠ける(当時のDr が日本でも評価の高い/のちにDIMMU BORGIR 他に移る/ Nicholas Barker なだけあって、Nickにとっても残念であったろう)。
個人的にその”ひどいサウンド”が作品の恐怖感を煽っている要素として嫌いではなかったのだが。


今回のミックスでは、もはや別物の音に仕上がっているwww。

ドラムスも芯のある重厚なサウンドを叩き出し、Dani の絶叫も音量・音域までパーフェクトに整えられ、さらにオリジナルでは奥まっていたキーボードの彩にギターのシーケンスリフそしてSarah Jezebel Deva の麗しいバックコーラスまでくっきり!作品にもともと備わっていた荘厳さが21年を経てwついによみがえったという感じか。あのサウンドの悪さによる恐怖感は若干落ちるがそれも公差範囲かww、最高のアップグレード作品となっている。

俺としては、むろん今作のサウンドに軍配を上げざるをえまいが、オリジナルはオリジナルで捨てがたい。映像作品で例えるならば、デジタルリマスターのDVD/Blu-rayがいいか、すりきれてノイズが走りまくるVHSがいいか、というようなものwww。ようは思い入れも、この作品の楽しみ方よね。

この記事へのコメント