メタルレビュー アルカトラス「ボーン・イノセント」

久々の新譜CD購入ww。


ALCATRAZZ 「BORN INNOCENT」


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アルカトラスに触れたきっかけは言わずもがなw、Yngwie J. Malmsteen の世界デビュー作と遡った結果だ。'83発表のかの名作「NO PAROLE FROM ROCK'N'ROLL」(旧邦題:アルカトラス ALCATRAZZ)にて、RAINBOW(「DOWN TO EARTH」アルバム)を差し置いてGraham Bonnet の熱唱を初めて体験したのもコレだった。(グラハムの名を知ったのはANTHEMの作品からだが)

当時のライナーを引用して(著者はおなじみMASA ITO氏)、”水晶”と例えられるほどの美しき泣きのメロディーは、名曲「Hiroshima Mon Amour」をはじめ全編でさえわたり、今振り返っても現時点のHM/HRにおいて比類する品質の作品なんてそう多くあるまい。
RAINBOWからMSGへとハードロック界を渡り歩き、自らの安息の場たるバンドを作るグラハムのリフレッシュした熱唱(ファンは周知だろうが、MSGではMichael Schenker とトラブルとなって短期で離脱した経緯がある。現在では一応の解決が済んだみたいで、THE MICHAEL SCHENKER FEST. でも共演するまでに復縁はしたみたいだが)、そして新時代のギターヒーローと目されていた若かりし天才イングヴェイによる超スピードと泣きを備えたギタープレイの合体。スタジオ作としてはこれ一枚(とライブ作「LIVE SENTENCE」)でこの2人の関係は解消、現在の状況を見ても今後復活するとは考えにくい(人間関係もコンサートでの逸話を聞く限り悪いだろうし、第一に互いが互いに音楽的に一緒に組む意義を感じてないのだろうと思う)、幻のバンドであったとしみじみ思うだけであった。

後任にSteve Vai を迎えた「Disturbing The Peace」なんて新たな名盤も生み出してはいるけれど、アメリカンなスタイルに移行したから、”水晶のような”と謳われたアルカトラスは終わりだという印象はぬぐえない。

そんな幻のバンドが、つまり”あの水晶のような”1st時代を彷彿させるALCATRAZZ名義での新作と聞いて、多少なりとも期待した。
前述通り、Yngwie が合流などあり得ないから、ギターの座にはイングヴェイ・フォロワーで名を知られるベテラン Joe Stump。ギタープレイはまさに(良くも悪くも)あのネオ・クラシカル様式美のシュレッドプレイが基本だ。ここ近年のGraham は自身のバンドにそういったシュレッダーを迎える傾向があるな、GRAHAM BONNET BAND にはKurt James や Joey Tafolla といった、速弾き戦国時代と言われたころの伝説級のテクニシャンが名を連ねているし。ファンとしては、Graham のパワーヴォイスvs 超絶ギターという構図はうれしいものだが、楽曲については果たして・・・


Alcatrazz - London 1666 (Official Video)






うん、楽曲は悪くはない。Joe のギターにしても、想像通りのクラシカルなもの。

作品としては、”あのALCATRAZZ”というよりも Graham Bonnet の集大成という色合いの方が強くて、Gary Shea と Jimmy Waldo が関わったからこのバンド名を使っているだけというところだろう。かつて共演したChris Impelliteri や旧メンバーのSteve Vai 、日本のNozomu Wakai(若井望)にこの5月に急逝したBob Kulick のゲスト参加といい、やはり1stとはかけ離れた作風だ。


しかしだ、御年70歳越えのGraham Bonnet のVocal の凄まじさは驚嘆に値する。変化しない・・・とは思わない、かつての歌唱だと刺々しかったというか無理やりにでも絞り出すといった感じのシャウトも見られたのに対し、幾分とストレートにリラックスして歌っている印象が近年の傾向として見れる。それを衰えとみるかは個人の自由だろうが、それでもなおここまで声出せるのはホント驚き。
RAINBOWに 1st、そしてIMPELLITERI の「STAND IN LINE」といった歴史に名を残す名盤とは比べるまでもないとはいえ、それなりの楽曲をGraham のパワーヴォイスで聞けるならば十分以上だ。
まだまだ叫び続けてもらいたい。

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