CDレビュー インペリテリ('18)

浜田麻里の最新作にもゲスト参加した記憶が新しい世界最速ギタリスト、クリス・インペリテリ Chris Impellitteri。

積極的に活動する速弾き男による、リーダーバンドの最新作が登場。


IMPELLITTERI 「THE NATURE OF THE BEAST」

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タイトルが実にアイアン・メイデンをもじってるようでww、また「ANSWER TO THE MASTER」といったインペリテリの過去の名作にも通じるものが感じる。

まず、このジャケのアートワークが素晴らしいw。
満月の背景に爪から血を滴らせる狼男と倒れる哀れな犠牲者という古き良きオカルト・ホラーテイスト、しかしモダンで美麗なイラストレーション。担当者はVersailles(ヴェルサイユ)、Jupiterといったバンドで凄腕ギタリストとしても名を馳せるTERU。

そして肝心の中身、楽曲はブラック・サバスのカヴァーを含めた12曲(ボーナス曲込)で、インペリテリに期待する安心クオリティの正統派メタル。
M1「HYPOCRISY」から(おそらく1音下げチューニングの)へヴィなギターリフ(雰囲気は「CRUNCH」アルバムの頃のサウンドに近い。まぁあそこまでドロドロしたダークな雰囲気ではないけど)にさっそくクリス印の光速フルピッキングのスケール速弾きが炸裂!M4「PHANTOM OF THE OPERA(オペラ座の怪人)」はタイトル通りにネオクラシカルなプレイが満載。


M3のリード・トラック「RUN FOR YOUR LIFE」のMVを貼り付け




復帰してからもはや3作目の名シンガー、ロブ・ロック Rob Rock の熱唱も衰え知らず。


ロブのシャウトとクリスの光速ギターが注目の的である反面、1曲コレだ!というような必殺チューンには欠けるバンドだが、この手の様式美メタルを描かせるならば少なくとも損させるようなものはない。(ファンの多くは「STAND IN LINE」と「17th CENTURY CHICKEN PICKIN'」を取り上げるのが関の山。俺個人的には、「VICTIM OF THE SYSTEM」EPの5曲全部に、「THE FUTURE IS BLACK」に「ANSWER TO THE MASTER」も取り上げたいところ。あとは「SOMEWHERE OVER THE RAINBOW」にデビュー作から「LOST IN THE RAIN」とかも・・・我ながら欲張りやなぁwww)

速弾きの記録は常に更新されており、クリス・インペリテリが世界最速を謳われたのも過去になりつつあるが、それでも”インペリテリ=世界最速”が根強く印象付けるのは、そのプレイが一貫して不変ということかつ説得力のある音を聞かせてくれること、そして近年でも活動の手を緩めぬ姿勢によるところが強い。

ユーチューバーのアマチュアも頻繁にインペリテリの楽曲を取り上げるこの頃だが、ふ~~んという感想しか持てないw。スケール第一主義なwwインペリテリの楽曲(というよりギターソロ)だからこそコピーはしやすかろう。譜面を見ても、速さが尋常でないだけで理解はしやすい並びだし。そこがイングヴェイなんかと違うんだよな、クリスのプレイ聞いてイングヴェイのパクリだなんて一度も思ったことない。弾き方も、手首を使うイングヴェイに対して、エルボーまで全体を使ったアタックの強い右腕の使い方。(デビュー時もろにフレーズがインペリテリしていた大村孝佳/BABYMETAL神バンド他/にしても指先を使った動き最小限のサークルピッキングだしなおさら違う)


流行を下手に取り入れず(その結果が「GRIN AND BEAR IT」に「PEDAL TO THE METAL」といった低評価アルバム。個人的に嫌いじゃないけど)、自らを貫く速弾きギタリスト・インペリテリは、この姿勢を崩さなければまだまだ安泰だ。

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